2013/09/08

まさに変幻自在!日比万葉が全米ジュニアベスト4


か、華麗すぎるッ!

普段は男子の話しか書いていない私ですが、今回は別です。
なんとアメリカ在住の17歳、日比万葉(ひびまよ)がUSオープンジュニアでベスト4に入りました!

昨今男子ツアーでも使い手の減少が危惧されている片手BHですが、女子でそれを使い、なおかつ変幻自在の頭脳プレーで素晴らしい実績を叩き出したとなればそれは取り上げないわけにはいかないでしょう!

というわけで、今回は女子ジュニアの日比万葉について書いていきます。




スライス主体の片手BHが最大の特徴


百聞は一見にしかず。まずは動画をば。


こちらは今年4月のイースターボウルでの動画。

ややヘッドを寝かせたテイクバックから思い切って振りぬいていくスライスが印象的ですね。BHストロークの主体となるのはこのスライスショットで、凄まじさこそありませんが安定して相手コート深くにコントロールしていきます。時折トップスピンも打ちますが、こちらはよりきれいなフォームをしていますね。あくまでアクセントとしての使用にとどめているようにも見えます。

一方のフォア。こちらは女子としては薄め、イースタンからセミウエスタンの中間あたりの厚さでしょうか。ガンガン自分から打っていくタイプではないようですが、いざ打ち込むときの球を見ると威力もそれなりに兼ね備えているようです。



組み立ての巧みな選手という印象



こちらはUSオープンの予選WCをかけたプレイオフの動画(3:50から)。
コートレベルでの撮影で先程の動画よりもかなりプレー内容がわかりやすくなっています。

スライス主体で相手のBH側に球を集めつつ機会を伺い、隙を見せたところに一気に畳み掛けるようなプレーが印象的ですね。特に4:25あたり、クロスへの配球を続けていたところからダウン・ザ・ラインに浅いスライスを流して相手の態勢を崩したあたりは女子の試合では珍しいテクニカルな展開で思わず舌を巻きました。時折混ぜるBHのトップスピンは弾道の高いループボールが多いようですね。時間を稼ぎたいとき、相手を下がらせたいときにピンポイントで使ってくるようです。

また先程の動画ではわからなかったですが、思いのほかフォアがいいですね。特に相手の死角をつくようなダウン・ザ・ラインへの配球。これでしっかりウィナーもとれているようです。とかく片手BHとスライスばかり注目されがちですがこれはいい武器。サーブの方も派手さこそないものの、明らかな弱点となるほどではないのかな。こちらは試合全体の流れを見てみないとなんとも言えません。

総じて、年齢に比して組み立てが巧みだという印象が強いですね。片手BHやフォアの薄いグリップもテニスコーチであるお父さんの指導と推測しますが、それを活かしたプレーをしようと心がけているように見えます。特にダウン・ザ・ラインを効果的に使えている点が私としては好印象です。動画でもそういう素振りはでていますが、しっかり相手を最後まで見てコースを決めることができているのでしょう。



トップに通用するフィジカルをじっくり身につけてほしい


本人曰く、「頭」と「気持ち」が武器。ネット上の記事をいくつか読んでみたところでは、追い込まれた時の粘りとメンタルの強さには定評があるようです。実はすでにWTAランキングで259位にもつけているんですね。持ち前の武器が世界に十分通用するという証だと思います。

ただ現在は技術的、戦術的に他のジュニア選手から抜きん出ているからこそこの位置にいられるわけですが、プロの道に進み、トップ100圏内でしのぎを削るとなると事情はまた変わってくるでしょう。私は女子のことは詳しくないので表面的な指摘にとどめておきますが、トップ100ともなるとパワーとフィジカルで押し切られる場面も急激に増えますし、遠からず壁にぶつかると思います。それに対抗するためには自身も強靭なフィジカルを身につける以外の方法はありません。

そも過去に片手BHで活躍した女子選手はパワフルな女傑ばかり。それもトップスピンを主体とする選手ばかりです。彼女たちの成功譚はあまり参考にならないと考えるべきです。であれば、自身のプレースタイルを最大限活かすことのできるフットワーク強化に心血を注ぐと共に、トップスピンに磨きをかけるに尽きます。

こんなことを言っていると、「同じ土俵で勝負したら思う壺だ」とか言われそうですが、チェンジオブペースは相手より優位に立てるボールを持っていてこそのものなので、まずは押し切られない状況をつくらなくてはなりません。

まあ私がなにか言わなくとも、お父さんをはじめとして彼女自身も必要なことはすっかりわかっているでしょうし、それに向けて練習を重ねていることでしょう。17歳という年齢はスポーツの世界では必ずしも若いとはいえませんが、これからの時間は十分にあると思います。じっくりじっくり世界に通用する実力を身につけ、遠からずトップで活躍する日を期待しています。

最後にインタビュー動画を。雰囲気がよくわかるかなと思います。

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